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最近の子供たちの体力の現状を統計データからみてみると…

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 現代の子供たちの中には、

「最近の若い子は鍛え方が足りない」や「そんなのもできないのか」

と親やより年齢層の高い世代から言われてしまうことがあるそうです。

 

 

今もそんな考えの人がまだいるんだと思うと悲しい。。。

 

 

さて、本日はそんな現代っ子の体力は過去のデータと比べてどのような状況なのかを調べてみました~。

 

早速まいります!

 

 

最近の子どもの体力

少し古い2015年の文部科学省のデータです。

文部科学省(2015)青少年の体力・運動能力の現状

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現在のスポーツ庁に変わる前の文部科学省の実施している「新体力テスト」の結果を、1998年より開始された旧スポーツテストの年次推移をみていくと、

17年間で子ども達の体力は横ばい、または向上傾向です。

 

小学生男子(11歳)で見てみると「握力」「ボール投げ」で低下傾向であり、上半身の筋力低下がみられます。

 

女子ではほぼすべての項目において、向上傾向にあり、総合得点も上昇していることを考えると2015年時点では子供たちの体力は向上しています。

 

 

昔の子どもの体力

30年前(昭和61年)と比較しましょう。

文部科学省(2012)子どもの体力向上のために

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30年前と比べると明らかに体力は低下しています。

現在に入ってようやく回復傾向になってきましたが依然として低い水準であることがわかります。

 

 

では体格は?

 

というと身長と体重は30年前よりも上回っています

栄養状態の改善などによる身長や体重など体格面での著しい向上がプラスに作用していたと考えられます。

 

 

運動やスポーツの世界では「体格が大きい=有利」ということが多いのですが、現代の子供たちはそのメリットを充分に生かしているとは言えません。

 

むしろ、体格が大きいにも関わらず、30年前と比べて体力に非常に差があることは非常に深刻な問題ではないでしょうか。

 

自分の身体をコントロールする(使いこなす)ことができなくなってきているのかもしれません。。。

 

 

子どもの体力低下の背景

平成14年の中央教育審議会による答申「子どもの体力向上のための総合的な方策について」では、青少年の体力低下の原因を次のように指摘しています。

 ①外遊びやスポーツの重要性の軽視など国民の意識の低下
②子どもを取り巻く環境の問題
③生活が便利になるなど子どもの生活全体の変化
④スポーツや外遊びに不可欠な要素(時間、空間、仲間)の減少など
⑤就寝時刻の遅さ、朝食欠食や栄養のバランスのとれていない食事など子どもの生活  

 習慣の乱れ

-NSCA JAPAN Volume 18, Number 1, pages 2-6 より引用-

 

加えて、積極的に運動・スポーツを行っている子どもたちも数多く存在していることから、よく運動をしている子どもとそうでない子どもとの間で体力差が開く、いわゆる「体力の二極化」が進んでいることも指摘されているとのことです。

 

ここまでの統計でも子供たちのせいにすることはできないと個人的には感じますね。

そもそもこの情報が世の中に知れ渡っていたのだろうかと少し疑問です。

 

 

新型コロナウイルス感染症拡大の影響は?

「外出自粛」による影響はどうでしょうか?

学校体育の減少と内容変更、部活動の縮小、学校での会話をできるだけ避けるなど子供たちの取り巻く環境も変わりました。

 

そんな中、子供たちの体力はというと…結論からいえば、

 

1年で明らかな低下がみられました。

 

長くなってきたので、この点は、次回の記事にまとめてお伝えしたいと思います。

今回もお読みいただきありがとうございました。