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コロナ禍で加速する子供たちの活動低下

 

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前回の似たような記事は長期的な変化ですが、今回はこの1年にフォーカスしたお話です。

 

この一年は大きな変化のあった1年でした。

 

 

タイトルのとおり、緊急事態宣言や外出自粛、学校や部活動の停止などがあり、子供たちを取り巻く環境が大きく変わりました。

 

学校の授業では黒板からタブレット・パソコンなどに変わったことで、遠くを見る機会も減っています。

 

 

部活動を含めたスポーツに関しては、スポーツ庁ガイドラインを公表し、平日は2時間程度、週2日の休養を求めるようになり、活動時間がコロナ前よりも短くなっています。

 

この外出自粛や時間の短縮によって子供たちの活動機会が減り、活動量が減ることで子どものロコモティブシンドローム(運動器症候群/略称:ロコモ)が増えることが懸念されるようになりました。

 

一般的にロコモは加齢に伴い、身体機能低下が生じるため、子供にはあまり関係のないものとされてきました。

 

ですが、近年では子供のロコモが増え、数年前から小学校に運動器検診が導入され、コロナ禍による運動不足でロコモを助長させる可能性があると言われています。

 

スポーツ庁が発表した子どもの現状について

スポーツ庁が発表した2019年度の全国体力・運動能力、運動習慣等調査(全国体力テスト)の結果で体力合計点は、小中学生の男女ともに前年度から低下し、小学生男子は2008年度の調査開始以来、過去最低を記録しています。

 

【参考資料】

令和元年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査結果

https://www.mext.go.jp/sports/content/20191225-spt_sseisaku02-000003330_4.pdf

 

数字が物語る小中学生の体力低下

スポーツ庁では体力合計点が低下した背景として,学校での授業以外の運動時間の減少,スクリーンタイム(1日当たりのテレビ,スマホ,ゲーム機などの視聴時間)の増加,肥満児童・生徒の増加,朝食を食べない児童の増加などを上げています.
 
また,学校での体育授業以外での運動する1週間の合計時間が420分(1日60分)以上の生徒は,420分未満の児童・生徒と比較して体力合計点が高く,420分以上と回答した生徒の割合は前年度から減少し,特に男子の減少幅が大きかったとあります.
 
 

便利で楽な生活で基本動作や機能の低下が加速する

文部科学省が昭和39年から行っている「体力・運動能力調査」によると、昭和60年頃を境に子どもの走る力、投げる力、握力などは、全年代において著しく低下傾向が続いています。

 

その後、低下が緩やかになるものの、スポーツ庁の発表で令和元年実施の全国体力テストの結果は小中学校の男女ともに前年度から低下し、小学生男子は過去最低を記録…

 

このままでいけば運動する子ども、しない子どもの二極化傾向が進み、生活環境の更なる変化によって、体力・運動能力と同時に基本動作能力や機能も著しく低下していくのではないかと懸念されています。

 

環境の変化、技術発展により生活が便利で簡便化し、高齢化進展と合わせて社会環境と生活様式は変化し、価値観も多様化してきました。

 

その結果、これまでは日常の中で手にすることのできていた基本能力や機能は自然と低下してしまったと言えるのではないでしょうか。

 

僕が小学校時代には考える必要がなかった学校以外での環境の提供が今後は重要になってくるであろう時代に僕は僕ができることで社会に還元していきたいと思っています。

 

今回もお読みいただきありがとうございました。